2020-01-01から1年間の記事一覧

35.アルジャーノンに花束を ダニエル・キイス

この本は好きで何回も読んでるけど読むたびに感想が変わる。 前読んだ時は天才になったチャーリーが孤独で自己中心的で傲慢になってて、その性格がまるで自分みたいだなって思った。 今回はチャーリーは天才ではなくなってしまったけど、人間として本当に大…

34.聖少女 倉橋由美子

交通事故で記憶を失った未紀は、ぼくに事故前に綴ったノートを手渡し解読してくれるように頼む。そのノートには未紀のパパに対する狂おしい愛が描かれていた。 このノートには謎が多い。日記にしては抽象的で具体的なことが書かれていない。パパと父は同一人…

33.朗読者 ベルンハルト・シュリンク

愛を読む人という映画を観て原作に興味を持った。 主人公ミヒャエルは15歳の時、黄疸にかかり道で嘔吐してるところを21歳上のハンナに助けられる。それをきっかけに二人は恋に落ちるがある日ハンナは彼の元から姿を消してしまう。 時が経ちミヒャエルは法学…

32.コンビニ人間 村田沙耶香

芥川賞受賞作品。久しぶりに読んだけど面白い。 正常であることとはなんだろう。社会は自分の理解を超えた異物をどうして排除しようとするのだろう。 主人公はずっと正常になりたかった。小さい頃からうまく周りと順応できず、周囲を困らせてばかりいた。き…

31.ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー ブレイディみかこ

まずタイトルと真っ黄色な表紙に惹かれた。 色の羅列。どんな話なのか興味をひかれる。 この本は作者が、息子とのやりとりを書いたエッセイである。 作者は日本人で、旦那はアイルランド人であり、英国に住んでいる。だから息子はイエロー(黄色人種)でホワイ…